お勧め書籍

『マンガ ジェネシス』
ケリー篠沢著
(価格1,296円)
ジェネシスとは、英語で「創世記」のこと。世界で注目される日本人マンガ家ケリー篠沢が、創世記の物語を躍動感あふれるタッチで描く。全3巻。オールカラー。第3巻は2017年春、発行予定。

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マンガ家・ケリー篠沢さん インタビュー マンガ『ジェネシス』制作秘話!

「二〇一一年、まだ幼かった次男を突然亡くしました」
聖書マンガ『ジェネシス』への思いを尋ねると、ケリーさんはおもむろに口を開いた。亡くなったのは、ちょうどマンガを描いていた最中のこと。自分を責め、「私は、もう二度とマンガを描かない」と決めた。葬儀の夜、悲しみと混乱で眠れずにいると、頭の中で子どもの笑い声と音楽が響いて消えなくなった。「ママ、マンガ描いて。ゴスペルを歌って」と。
ケリーさんは当時を振り返って言う。「息子はまだ話せる年齢ではなかったのですが、私は神様の声だと思っています。『マンガをやめてはいけない。描き続けなさい』と。それを聞いて『ああ、私は描こう』と思いました。息子は、地に落ちた種なんです。これから何十倍、何百倍と実を結んでくれます。私は親として、あの子が結んだ実を絶対に刈り取ろうと思います」

  *

葬儀後まもなく、韓国での集会に『メサイア』の作者として招待された。愛息を亡くしたケリーさんの証しに、会衆は涙を流して聞き入った。
「参加者の方々が泣きながら私を抱きしめてくれて、もみくちゃになるほどでした。その時、私の足にしがみついて泣いている一人の女性に気がついたんです」。素性を聞くと、キリスト教が弾圧されている国から逃げてきた女性だった。「『メサイア』は、私の国にも届いています。だから、どうかマンガを描き続けてください」と涙ながらに訴える女性のことばに、ケリーさんは心打たれた。「その国に私自身は行くことができないけれど、マンガなら、どんなところにも入っていけるんだ、子どもたちに福音のメッセージを届けてくれるんだ、と感じました」
集会直後のインタビューのひととき。「次回作は何ですか」という質問に、ケリーさんの口から「ジェネシス(創世記)を描きます」ということばが飛び出していた。「自分でも驚きました。まったく予定にはなかったんです。それでもその時、自然に口から出たんですね」

  *

段階的に形づくられていく被造物の雄大さ、神と人との絆、人の堕落―。天地創造から、ノアの洪水前までの物語が、壮大なスケールで臨場感たっぷりに描かれる。迫力は、『メサイア』以上かもしれない。「絵は、キャラクターを取り巻く状況をできるだけリアルに表現できるよう努力しました。ただ色を塗るというより、空気感を大切にしています。一見単純に見えるシーンも、自分の求める色が出るまで二十、三十と塗りを重ねました」空の色一つとっても、実際に空を撮影し、写真を加工して塗り重ねるという徹底ぶり。「描くことは楽しいです。描きながらみことばに立ち止まることができるんです」とケリーさんは話す。
そして、もう一つの大きなこだわりがシナリオだ。
マンガの可能性を信じ、マンガを通しての宣教を目指すケリーさん。「シナリオは、第一に福音的内容であることを大切にしています。ですが、子どもでも理解できるよう、一回読めば分かる文章と絵の表現に努めました」
単に聖書の物語をなぞるのではなく、神学的背景や登場人物の心情にまで深く切り込み、共感性の高い作品に仕上げた。
特に『ジェネシス』では、神の愛と人間の罪に強くスポットが当てられている。自らが造り出した最愛の存在、アダムとイシャ(エバ)との関係が、罪によって粉々に破壊されてしまった神のつらさ、苦しみをリアルに描き出した。
「私は、このシーンを泣きながら描きました。神様の人間に対する思いは、まさしく親そのものだと思うんです。最愛の存在をもぎ取られた痛み。二人を罰するというよりも、神様は本当につらく、悲しかったんだと思います。神との関係の崩壊。それが、罪なんだということを知ってほしい」
罪による断絶。それでも人間との関係を投げ出してしまわない神の、数千年にわたる壮大な愛の歴史が、『ジェネシス』を皮切りに始まる。
ケリーさんは願う。「読者の方には、読んだ後に希望を持ってもらえればと願っています。それは、『私たちの力だけで頑張るんじゃない、いつも神様がそばにいてくださる』、という希望です。それが広がっていくことで、息子の実も、やがて豊かに実ると信じています」


『神の小屋』
ウィリアム・ポール・ヤング著  結城絵美子訳 
(価格2,052円)
神がいるならこの世にはなぜ、こんなにも悲惨な出来事が起こるのかという普遍的問いをテーマにした小説。39か国語に訳され、1800万部を売り上げた大ベストセラー。2016年、アメリカで映画公開が決定。

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ブック・レビュー 神との関係の中で新しくされる

古川和男 日本長老教会 鳴門キリスト教会 牧師

神のなさることはいつも大胆です。とてつもない宇宙の創造。小さな人間が栄光の器となること。御子の受肉と十字架の死。愚かな者を選び、闇に住まわれ、破綻から永遠への道を始め、祈りがかなわぬことで心を満たし、悪をかなえて罰せられ……。神のなさることは奇想天外です。
ポール・ヤングの『神の小屋』は、大胆なキリスト教小説です。テーマは「赦し」と「神への信頼」。深い喪失と心の傷を負った主人公が、神に出会って、神との関係の中で新しくされていきます。帯に書かれている「神はなぜ『不幸』を見過ごすのか」という古典的な問いが、これまた古典的で正統的な答えから解きほぐされていきます。しかし、その状況設定が大胆すぎるほどに斬新で意外なので、ドキドキしてしまいます(ネタバレはやめます)。著者はあえて、こんな予想外の「神との出会い」という設定で、心に深く触れてくださる神を、豊かに、贅沢に、描き出してくれます。ありがたい読書体験です。七年前に出た邦訳は絶版でしたが、今回いのちのことば社から新訳版となっての再登場です。「解放」が「贖い」と訳し直されるなど、キリスト者の訳者ならではの息づかいがあちこちに感じられます。旧訳もよい訳でしたが、さらに自然で読みやすく、再度涙しつつ味わいました。特に、父親との和解、自責の念に心を閉ざしていた娘に「おまえのせいではなかったんだよ」と語りかけるくだり、神からの伝言(「私は君のことが特別に好きだと伝えてくれ」)を聞いただけで友人が歯を食いしばって涙を堪える場面、などは、胸が熱くなりつつ、自分自身が癒やされる思いをした箇所でした。
日本人も起用されて映画化と話題の本作です。脚光を浴びるでしょうが、神のわざはもっと秘めやかな、傷ついた中で、ひっそりとなされていると本書は教えます。三位一体の神が、大胆にも、あなたの「小屋」にもおられるのです。読み続けられてほしい、素晴らしい想像力豊かな、「癒やしの物語」です。


『たいせつなきみ』
マックス・ルケード・文 セルジオ・マルティネス・絵 ホーバード・豊子訳 
(価格1,728円)
いつもへまばかりして仲間にばかにされている木彫りの人形パンチネロと、パンチネロを作った彫刻家をめぐる物語。人からどう見られるかに左右されない生き方を示唆し、大人にも広く愛される絵本。

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あらすじ

木でできた小人たちの村では、誰もが同じことに夢中になっていた。ほめたい人にはお星さまシールを、けなしたい人には、だめじるしシールをはること。だめじるしばかりベタベタはられたパンチネロは、外出するのもいやになってしまう毎日。そんな時、どちらのシールもはられていない不思議な小人ルシアに会う。すべてのパンチネロに贈る心を癒すメッセージ。


●読んでいるうちに涙が流れてきました。悩んだり苦しんだりしている人の心に、あったかい勇気や励ましを与えてくれる本だと思います。   (秋田県 48歳保母)

●絵がとてもすてき。話は読むほどに心にしみてくる。「職人さんのエリ」の姿が慈愛に満ちていて、最も感動しました。
(千葉県 25歳主婦)

●できないことばかり指摘し、子どもに自信をなくさせてしまっていた私にとって、この本は救いでした。さっそく子どもに読んで聞かせたところ、とても感動して見入っていました。   (神奈川県 37歳主婦)

●世界でいちばん大好きな絵本になりました。私にとって「たいせつなきみ」です。何回読んでも涙があふれます。
(茨城県 23歳会社員)

●つきあっている彼からこの本をプレゼントされました。社会に生きて、忘れがちな心を取り戻してくれたような気がします。絵本の深さを感じるとともに、私にとって大切な一冊になりました。  (大分県 18歳学生)


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