ハワイからの手紙 やさしい風に吹かれて-43 美しく力強い女性たち

ハワイを代表する花の一つにプルメリアがあります。五弁の花びらをもち、カラフルで柔らかな色合いのとても愛らしいお花です。髪飾りやジュエリーのデザインにも使われています。花言葉は「情熱、気品、恵まれた人」と言われ、南国の美しい王妃の人柄を思わせます。

そのプルメリアのように、明るくて美しく、誰からも愛されるような女性、それがMie(田嶋美恵)さんです。女性ファッション雑誌『JJ(ジェイジェイ)』の専属モデルとして活躍し、結婚後も現役のモデルをしています。つい最近も女性のための子育て応援雑誌『mamagirl(ママガール)』の表紙を飾りました。彼女とは家族ぐるみの付き合いで、心がつながり合う妹のような存在です。

Mieさんは実は七歳(仁くん)・三歳(理愛ちゃん)・一歳(光ちゃん)三児のママです。ご主人の鉄兵さんは現役のプロサーファー。彼は世界中を転戦する仕事なので、日々の家事と子育ては彼女の肩にかかっています。私はMieさんを見ていると、プロウィンドサーファーだった夏樹との生活を思い出します。

その頃の私は理想と現実の狭間で心が揺れている状態にあり、周囲からの期待と注目を意識し一種の緊張感を抱えていました。子供たちの母親として立派であろうとしながらも空回りする人間の愛情。そして、絶えることのない日々の家事と、先が見えない将来への不安。そんないろいろな思いが心の中で渦をまいていました。決して表からは見えない女性ならではの「なぜこうなの?」と思う葛藤でした。

ところで旧約聖書にはエステルというユダヤ人の絶世の美女の名前が登場します。彼女はみなしごでしたが、とても美しい女性でした。その美貌のゆえに王宮に召しだされて王妃となるという、まるでシンデレラのような人生を歩みます。時はペルシア帝国が支配していた時代、ユダヤ人の危機の時でした。民族の救いのために王妃であった彼女は勇気を出して立ち上がり、王様に嘆願。それで真実は明るみになり民族が救われたという物語です。その勇気ある行動の直前に叔父が彼女にこう語りました。

「…あなたがこの王国に来たのは、もしかすると、この時のためであるかもしれない。」(旧約聖書・エステル記四章一四節)

人生にはさまざまなドラマがあります。周囲に羨ましがられるような立場に置かれることがあっても、人間の日常は決して大きく変わりません。皆悩み苦しみながら生活します。その苦労の理由がわからない、はっきりとその目的が見えないことがあります。けれども、神さまがそれらを明らかにされる時がかならずくる。そう思うと勇気が湧いてきます。そして、この勇気が女性をそして母親を強くするのだと思います。

Mieさんは美しくも力強く、そして子供のように神さまに祈る信仰のママです。実は現在「Chapter2(チャプター2)」というオンライン・セレクト・ショップを経営し、奮闘しています。そんなMieさんを、私は神さまが特別な目的のために用いてくださると信じています。

 

 

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